2024年1月17日水曜日

2023年に聴いてきた東方風自作曲について語る

 どうもこんにちは、天草硝子という者です。


 さて私は日頃から東方風自作曲を嗜んでいる身なのですが、基本的に作者さんが動画サイトに投稿された曲を能動的に聴く機会は少なく、

 主に博麗神社例大祭やBOOTHなどで販売しているアルバムを購入・DLする事がほとんどです。


 その曲を普段使いしているiPhoneに移し、通勤中や仕事の社用車の中、プライベートの作業中などに繰り返し聴く……というのが、私なりの東方風自作曲の味わい方なのです。


CD等の媒体を入手できたらもっと嬉しい…嬉しいよね……



 昨年は特に販売・公開された作品が多く、とても充実した1年を過ごす事ができました。

 そこで今回は年越しという区切りに合わせ、昨年聴いてきた「2023年公開のアルバム楽曲」の中で特に気に入った楽曲を10曲ピックアップし、紹介と感想を綴っていきます。


(マア……お察しの通り「2023年の振り返り」という意味もあって、この記事書こう…って構想してたのは昨年末だったのですが……

 相変わらず行動が遅い……マア、記事として完成させただけでも良いと思っておこう……)




注意事項:


 私自身、東方風自作曲の音源についてどころか基本的な音楽用語すらまともに知らない人間であり、ここの音源が…とか技法…とか詳細な事柄については全然詳しく語れません。

 一東方風自作曲好きな素人の主観的で拙い文章となっておりますが、ご容赦ください。



(作品や作者が一つに偏るのも味気が無いので、1アルバムにつき1曲ずつピックアップしていきます。

 以下、アルバムの楽曲が頒布・公開された順に紹介していきます)






○ベドラムの狂者塔 〜 Insane Tower

 『夢幻覚病室 ~ Patients of Salpêtrière.』 - 快晴


【東方風自作曲アルバム XFD】夢幻覚病室 ~ Patients of Salpêtrière. - YouTube

(3:11~)

(Fullバージョン…【東方風自作曲】べドラムの狂者塔 ~ Insane Tower - YouTube


 所謂『蓬莱人形』風の自作曲は今までも数多く聴いており、オルガンとトランペットを主に織り成されるダークな雰囲気は、他作品風とは一線を画すような独自な支持を得ている…そういった印象を受けています。

 その中でも快晴さんの『夢幻覚病室』は、当人が制作された由来も相まってか一際ダークな成分が強く、聴けば聞く程こちらにも閉塞感・寂寥感が伝わってくるようで、逆にその雰囲気に夢中になってしまいそうな気分に襲われるのです。


 その閉塞感・寂寥感の最たる位置におり、特別気に入ったのがこの楽曲。0:35頃のイントロの終に入り込んでくる音色、2:50の連続する転調…など、聴いてて不安感に駆られる箇所が多く、されど同様に中毒性が強く…一際印象に残る楽曲でした。


 フレーズを引用している意図も併せ、『蓬莱人形』で言えば正しく「サーカスレヴァリエ」のポジションですね。やはり蓬莱人形風楽曲からしか得られない成分がある……





○きらきら野

 夢想夏月郷『紅雪』 - 翡翠


【例大祭20】紅雪【東方風自作曲】 - YouTube

(1:14~)



 6年ほど前から追い始め、応援し続けている翡翠さんの楽曲です。

 翡翠さんの楽曲といえば、「原作の○○に近しい!」というような所謂『模した』楽曲では無く、東方ならではの世界観を基に独自に楽曲を生み出している…そんな印象を受けますね。

 今回もそういった路線に違わぬ、雰囲気重視な楽曲……


 いやはや、聴けば聴くほど「辺り一面の雪原が晴れ間に反射して白く輝きを放っている」ように感じませんか?

 静かながらも明るい空気から始まり、下地で鳴り響くチャカポコとした音に相乗して重なり合って厳かな雰囲気を漂わせ、そして終盤に幻想的で地に足つかぬような感覚をメロディから感じさせ……

 ここまで圧倒的に情景を想像しやすい楽曲になっているのが掴みの良さであり、何回も繰り返し聴いてしまいます。


 頒布された当初は初夏だったので直ぐには味わえませんでしたが、今の時期ならば特に……是非とも朝方から午前中に、余計な飾りの無い雪景色の中で聞いてみたいものですね。





○翼の生えた靴、或はサンダアル。

 夢想夏月郷『Talaria 〜 翼の生えた靴、或はサンダアル。』 - 翡翠


【例大祭20】Talaria ~ 翼の生えた靴、或はサンダアル。【秘封風】 - YouTube

(1:04~)



 昨年5月の博麗神社例大祭にて上記の『紅雪』と同時に頒布するなど、アルバムが出る頻度の早さに定評がある翡翠さんの楽曲です。

 (もう23作品もリリースされてるって…マジ…?)


 終始変わらぬフレーズで鳴り響くギターの横で、顔色が豊かに移ろいでいき…結局は哀愁漂う雰囲気に収まり…聴いていて飽きの来ない楽曲です。

 特に1:59前後から鳴り騒ぐテルミン?の情緒不安な音色といったら……同じく翡翠さんの『街灯星霜 ~ Who Break a Signpost』に収録されている「脳髄」もそうですが、初め聴くと当然驚かされながらも、その不安定さも慣れてきたら寧ろ愛おしく思えてくるんですよね。


 車乗って聴いてる時にあの音色をアカペラで口ずさもうとすると楽しいんですよね。完璧にできた試しは一回も無いんですが……





○サデンリーサンセット

 悠久ホロウ『晦冥探訪 ~ Dumpsite of Suicidal Intention.』 古明地かなで


【例大祭20XFD】晦冥探訪 〜 Dumpsite of Suicidal Intention.【東方風自作曲】 - YouTube

(2:47~)



 古明地かなでさんの楽曲といえば、主旋律が力強く自然と惹き込まれてしまう印象があります。特に『Mahoro Magic 〜 えっちなのはいけないと思います!』に収録されている「オーダーメイド・メイデン」の盛り上がり方には心を奪われていました。


 『晦冥探訪』でもその特色は変わらず、ダークな雰囲気ながらも風通りが良く、どの楽曲も聞き応え抜群で、時間があればつい通しで聴きたくなってしまうような、上質なアルバムです。


 その中でも特に気に入ったのが……「プロフェテウス大聖堂 〜 Thisia」とどちらを選ぼうか悩んだのですが、こちらの楽曲を紹介させて頂きました。

 イントロからサビにかけての段階変化、中盤のループ部分の繋げ方、そしてラスサビやアウトロでそれぞれ2度も転調を挟むという盛り上がり方……展開が何よりも王道過ぎる。最高か?

 実質2ループで6分22秒ある楽曲ですが、全然冗長に感じない、体感3分程度しか流れてないんじゃないか??と思うほど、時間を忘れて没入してしまう楽曲です。


 またこちらの楽曲には原曲があり、2020年に古明地かなでさんが同タイトルで投稿されていて、そちらも最近になって試聴したのですが…


 (【東方風自作曲】サデンリーサンセット - YouTube)


 そこでは「5面道中曲イメージ」としてメロディを変えない2ループの形態をとっていましたが、それをじっくりと聴いた上でこのアルバム版を聴くと……いやアルバム用にアレンジ構成するの上手すぎん!??と唸ってしまいました。


 2023年、私が一番気に入った楽曲と言っても過言ではありません。この楽曲と出会えて、このアルバムと出会えて感謝……


 というか、前述の「オーダーメイド・メイデン」然り、『古星術十書 ~ Mysterious History of Magi』の「デッドラインイブ」然り、 『幻想追放 〜 Paradius enim errat』の「ヴィジオモルティフェロー」然り……

 古明地かなでさんの楽曲が全体的にハイコンテクスト過ぎて頭が上がらない。今までしっかりと追ってこなかったのを後悔するレベル。これからも応援していきます。


 追記:どうやらこの楽曲、以前から根強いファンの多い楽曲であるようで……

 他制作者さんのアレンジが豊富に点在しているのを今知って、恐れ慄いています……後方で腕組みされていそう……





○コウヤ奇怪旅行

 幻想グリモワール『高野史録 ~ Boundary of Sacred Mountain.』 - 妖琳


【例大祭20】高野史録 ~ Boundary of Sacred Mountain.【東方風自作曲CD】 - YouTube

(2:27~)


 妖琳さんがサークル主である「幻想グリモワール」の東方風アルバムは、1作目は『蓬莱人形』、この2作目は『蓮台野夜行』をモチーフにしており、音源もそれに特段近しいものを使用しているのが特徴的です。

 (3作目の『寂寞楽園 ~ Forgotten and Unknown Lonely Lands.』はまた異なったテーマとなっておりますが)


 その中で特に気に入ったのがこの「コウヤ奇怪旅行」。雰囲気で言えば『蓮台野夜行』の「古の冥界寺」「魔術師メリー」に近しく、されど露骨に盛り上がる事は無い。

 別のアルバムでの例えになりますが、『卯酉東海道』で言う「青木ヶ原の伝説」のように、アルバム全体の雰囲気を表し、後半へと繋ぐ役割がある楽曲なんだな…。と初めは認識していました。


 されど聴き続けていくうちに、その中毒性が高いのなんの……気付けば脳内にこびり付いていましたね。

 あまり言葉で説明しようとするのは難しいんですが……盛り上がりは少なくとも、その分限られた音数で成されるリズミカルなメロディが印象に残ったような、そんな感じ。


 特筆したいのが1ループ目1:03、2ループ目2:27の部分。段階的に音源の数が増えていくと思わせといて、ピアノの音が一旦自重し、バックの薄暗い雰囲気に再度スポットが当てられ、両者の印象が相乗されたまま最後まで流れきる。

 曲の終わりもスパッとフェードアウトされる潔さも合わせて、サッパリとして気持ち良い、そんな感想を覚える楽曲でした。





○スペクトル・シナントロープ

 Yurihaka『柊野文庫 ~ Crypto-porticus in Memory』 - ななつめ


 【東方風自作曲】柊野文庫 ~ Crypto-porticus in Memory【第20回博麗神社例大祭】【XFD】 - YouTube

(1:38~)



 『柊野文庫』はななつめさんが作曲・編曲された所謂「秘封風」のアルバム。こういった作品を初め聴く時は当然、ブックレットやカバー裏に記されたストーリーを眺めて雰囲気に浸るに限りますね。


 ななつめさんの楽曲に関してはこのアルバムに触れたのがファーストコンタクトであり、所感としては…音源が多彩で近代的な雰囲気がありつ、どこか懐かしさを感じるような風味があり、何周も聴いた今ではすっかり馴染んでしまいました。

 また、アウトロに余韻を残さない部分が多く、だからこそアルバム全体がコンパクトに纏まっていて綺麗だな…という印象を受けました。


 その中でも特に気に入ったのがこの楽曲。開幕早々スタイリッシュで、メインのメロディが7拍子であるのに変則さを感じさせない疾走感に溢れていて、自然とリズムを刻んでしまう楽曲です。

 3:06からメロディがガラッと一新されながらも、雰囲気がそのまま身近にあるように継続されていて、没入しちゃいますね……


 同じくななつめさん制作の『東方久交承 ~ Rainbow Ashes, Smoke and ......』に収録されている「アソースミアズマ」も最近のお気に入りです。

 2023年に2本も新作を出していただいて、摂取するこちら側としても今後のななつめさんの活躍を期待するほかない……





○デカラライズドウインド

 雛鳥クロニクル『東方風音色 ~ Canvas of Music-colored Winds.』 - 或兎


【東方風自作曲+α】東方風音色 ~ Canvas of Music-colored Winds.【合作企画】 - YouTube

(39:36~)



 Burnyuho(うづきねい)さん原案の元制作された東方風自作曲合作アルバムである『東方風音色』は、「ZUN氏の楽曲で使用されたことのある音色」を使用し、各参加者が「推し神主音色」を使用して楽曲が制作されております。(但し、SD-90内蔵音色からと定められています)

 それどころかキャラクターまでも音源の擬人化であり、ストーリーを組み立てて原作風に1〜6面、EXまで作り上げてしまうという……テーマの凝り用と完成度が本当に凄い。


 詳しい情報は、以下のBurnyuho(うづきねい)さんの記事に載っているのでそちらを参照にしてください。


https://hinadori-chronicle.jp/netamatome-comcw/


 さて、私はそのようなテーマも知らぬまま、「あっばにゅほさん新アルバム発表してるやんけ!しかも無料!早速DLして聴いたろ〜」的なノリでDLし、何回かリピートしていました。


 その中で特に気に入ったのが、或兎さんの「デカラライズドウインド」と「フリーランスサウンド」。曲名しか知らぬまま聴き、えめっちゃ透き通っててすこだ……と所感を覚えたのがファーストインプレッション。

 音源の軽さが心地良く、かといって単調では無く……特にデカラライズドウインドの最後の発狂地帯が印象に残り、ずっと脳内でループするまでになってしまいました。


 先程、各参加者が「推し神主音色」を使用していると記しましたが、

 EX面:或兎さんの楽曲のみ「或兎さんが普段使用している『非神主音源(SGM-V2.01)』を題材にする」事となっておりました。


 このSGM-V2.01というのはSD-90等の販売されている音源とは異なり、フリーサウンドフォント→フリー音源であるのが特徴。

 フリー音源である…という情報を事前に知ってしまえば、それ故の音の軽さを納得した上で「フリー音源なのにすごい!」と評価をしてしまったかもしれません。


 されど、私は前情報無しに何周もループし一番好き!と評価した身。遅れて動画を視聴し、フリー音源を使用している!という事を改めて知り……、確かに軽い感じはする…けどそれでこんな東方風作れるのすごない!!?!?と尚の事好印象に覚えました。


 Burnyuho(うづきねい)さんが記事で記していた、『先入観にとらわれずに、美しいものを「美しい」と感じる感覚、失わずにいたいですね。』というコメント。

 傲慢な事を言いますが、私のような曲だけを聴いて評価するリスナーに刺さったのであれば、楽曲としても本望なのではないでしょうか。(いやほんと上から目線な事を…すいません……)





○あかりを持って洞窟探検

 『東方章真洞 ~ Acquisitive Invader.』 - 古山キリヲ


【東方嘘新作】「東方章真洞 ~ Acquisitive Invader.」の曲を勝手に作ってみた(製品版)【東方風自作曲】 - YouTube

(0:02~)



 軒崎風林さんが制作された架空の東方新作『東方章真洞』の曲を勝手に作ってみた…というテーマの元、古山キリヲさんが制作された楽曲です。

 上記の『東方風音色』の時と同様、動画も見ずテーマも知らずDLし、何回かリピートして覚えていきました。


 その中で一番気に入ったのがこちら。密度や湿度を感じつつも暗がりや重みがかった雰囲気は無く、名前の通り「あかりを持って」視界が開けているような状況で洞窟を探検しているような、ワクワク感に溢れる曲です。


 そして特筆したいのが0:45〜と2:14〜で流れるサビメロ。7拍子と8拍子の混交でありつつも違和感無く楽曲の雰囲気に合っており、また追加で響くメロディが心地良いのなんの…。

 全体的を通してもメロディに強い主張は無く、BGMとしての役割を実に全うされておりますが、じっくり聴くと洞窟のように奥深さを感じられる良い楽曲だな〜…と思いながら、いつの間にか脳内に焼きついてしまいました。


 東方原作において4面道中曲の洞窟テーマといえば「デザイアドライブ」と「廃れゆく産業遺構」がありますが、その2つよりはbpmちょっと控えめながらもノリノリで突き進んでいくような感覚があって、結論としてはやはり「洞窟いいね。」の一言に尽きますね。





○カタストロフィックドラウト

 麗古堂『東方姫天泣 ~ Downpour of Weaver Festival.』 - もえぎ


【東方風合同企画】東方姫天泣 ~ Downpour of Weaver Festival.(楽曲篇)【東方風自作曲/東方風シナリオ】 - YouTube

(22:44~)



 七夕の異変をテーマに七夕の季節に発表した、つめくささん主宰の東方風合同企画『東方姫天泣』。全ての楽曲をもえぎさんが制作されております。


 個人的な感想ですが、もえぎさんの楽曲といえば起伏があまり激しくなく、似通ったメロディが繋がり重厚な雰囲気がじんわりと醸し出されているように感じています。

 (勿論すべてがそうであるわけではなく、同アルバムの「リブラ・ベータ・ボーラ」とかはめちゃ激しくてそれもまためちゃ好きなのですが)

 2〜3周聴いた程度なら脳内に印象が馴染まずとも、何十回と聴いた上で良いなぁ…と思える部分が顕著になっていく、謂わば「スルメ曲」が多い印象です。


 このアルバムの中でも特に気に入ったのが「カタストロフィックドラウト」。メインのメロディは大きく分けて二つのフレーズでしか構成おらず、それも然程複雑では無いため、初めは単調な曲だな…と感じていましたが、

 それ故に裏で鳴り響く音色が表のメロディと同時に脳内に入ってきやすく、身体が勝手にリズムを掴み取り、アバンギャルドなメロディと相まって完全に嵌ってしまいました。

 特にループ部分のメインメロの高揚と裏でティロリロティロリロティロリロティロリロッ!!て細かく刻む感覚が堪らなく癖になる。これぞスルメ曲の真髄かな…と勝手に耽っています。

 あと関係ない話ですが、2020年に発表された『幽天彷佛 ~ You Tend To Be Captivated』に収録されている、もえぎさんが作曲された「Donnerschnee -雷雪-」が個人的に滅茶苦茶気に入っていまして、

 好きな東方風自作曲を上げて5本の指に入る程なんですよ。いや本当に……スマホのアラーム音に設定しているレベルで……()


【オリジナル曲】Donnerschnee -雷雪-(リマスターバージョン) - YouTube


 もえぎさんの楽曲には、得もいえぬ中毒性が秘められている……3年ぶりにそう実感した心持ちも込めて、今後とも嵌っていきたいですね。





○ 怪奇伝言 〜 0x486966752077616b6172616e

 夢想夏月郷『古星術十書 ~ Mysterious History of Magi』 - へるくん


【秘封風アルバム】古星術十書 ~ Mysterious History of Magi【第十二回 科学世紀のカフェテラス】 - YouTube

(9:06~)



 翡翠さん主催の合同アルバム第4弾である『古星術十書』、今作は秘封倶楽部20周年を記念した秘封風コンピレーションアルバムとなっております。

 多種多様な東方風自作曲作者から紡ぎ出された渾身の楽曲が詰め込まれており、そのボリュームの大きさには毎度驚かされてばかりですね。


 まだ全ての曲を覚えきった段階には至ってないのですが、その中でも特に…というか特徴的すぎる楽曲が1つありまして。

 それがこの「怪奇伝言 〜 0x486966752077616b6172616e」です。


 なんやこのタイトル!?と困惑し、調べて何とか16進数を解読して出てきた文字列を見たのですが、えぇ…(困惑) 

 マア、その内秘封風として馴染んでいくと思うから…これもラボラトリウムが生み出した1つの解ってことで……。(自己完結)


 この目を惹くタイトルもそうですが、楽曲自体も滅茶苦茶にキャッチー。

 おどろおどろしさと激しさの相まったイントロに一瞬で持っていかれ、怪奇的な雰囲気ながらもその疾走感に乗じいつの間にか身体が左右に揺れ動いていく。

 テンポの良さに乗じて、継ぎ目に生ずる「ブォオ」って音ハメがとても心地良い。そして1:51からのサビメロの王道的な盛り上がり方に心が跳ね上がってしまう……


 ファーストインパクトでガッチリと心が掴まされ、何回かアルバムを通して聴いた今でもこの曲のイントロが流れた瞬間「おまたせ」「本編開始」「実家のような安心感」みたいな心持ちになってしまいますね。(それはそれで他の楽曲に失礼では…)


 へるくんさんの楽曲に触れたのもこのアルバムが初めてであり、やはりこういう合同アルバムは今まで聴いた事のない作者さんの楽曲に触れる機会になるから良いな……と頷くばかりです。

 『古星術十書』は他の楽曲も勿論素敵なものばかりですので、ここまで読んでいただいた皆さんは是非とも何回も聴き通してみて欲しいですね。





○あとがたり


 ここまで色々主観的に書き連ねていったのですが、いかがだったでしょうか?


 自分は東方風自作曲を聴くのが趣味になってから10年は経っている身なのですが、最初に話した通り音楽の技法がどうだとか、神主が使用している音源が云々といった話はまるで詳しくなく、

 ただ聴いた曲を聴いたままに「良いな〜…」と感じて浸るだけでした。


 されど、東方風自作曲に触れ合う時間が(自分比で、他の趣味などと比較して)長かった身としては、何かアウトプットしてみたく…振り返りを書いてみるのとか良いかもな〜と思い立ち、今回このような記事を書かせていただきました。

 上記の楽曲・アルバムをまだ聴いていない方には是非とも、数回聴き通した方も再び聴いて同じような感覚を味わっていただけると、自分としても嬉しいです。


 本当はもっと書きたい……2023年リリースのアルバムだけでなく、今まで聴いてきた数多の好きな曲について語りたい……とは思っていますが、

 文章を生み出すのが下手くそだし書こうとしても三日坊主で終わってしまう未来が見えるので、

 特に先の目標などは設けず、今回のように気が向いたら記事にしていこうかと思います。


 東方風自作曲に限らず、自分が曲を聴いて『楽しむ』ためには何十周と聴いて脳内にフレーズを叩き込むのが前提にあるように覚えています。

 そのためといっては何ですが、昨年の秋季例大祭で入手したアルバムの楽曲についてもまだ深く語りきれなかったわけでして……すいません……(じっくり聴いてはいますよ!!本当に!!



 本年:2024年はより視野を広げてより素敵だと思う楽曲に出会っていけるよう、そして今回のようなアウトプットの頻度を増やしていったりできるように……

 今後とも東方風自作曲というジャンルを追って行きたい所存ですね。